閑話休題
輪行の話の後編までの間にちょっとしたことが分かったので追記的に残しておこうと思う。
こちらの話で書いたポジションチェンジャー的なステムの話。
たまたま時間つぶしで寄ったY’sロード某店にSATORIの実物があったので、内側に切れ込んだ部分の幅を通常ステムと比べてみた。
SATORI ABERHALLO ハンドルポジションチェンジャー ブラック
- 出版社/メーカー: ZOOM(ズーム)
- 発売日: 2011/10/21
- メディア: スポーツ用品
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パッと見は「あれ?意外とステム幅くらいまで入り込んでる?」と思ったけれど、実際並べてみると(店内だったのでこの先写真がないのは申し訳ない)やっぱり結構違った。
SATORIのクランプ部分のボルト中心-ボルト中心がステム幅と同じくらい。
ということは、ハンドル側の25.4mm部分がクランプ幅くらいのものでも、かろうじて片側1/3くらいは噛んでくれそう。
…心許ないですね。実測2〜3mmずつくらい?
さすがに怖いわ。
後日、手持ちのステムのクランプ部分の幅を測ってみたら40mmほど。
てことは、ハンドルの25.4mm部分が60mmほどあれば充分噛んでくれそう
ブルホーンだとNITTOのとかちょうど良さそうですね。
握り径も23.8mmでバーコンも入るし。
ドロップとかもね。
やー、こればっかりは写真だけの判断じゃ無理だし、スペック表には書いてること無いし((物によっちゃ握り径すら書いてない場合もあるしな実物見て確認してみないと判断難しいですよね。
やっぱり、こういう情報が自分の時に欲しかった。
誰かの助けになったなら幸いだ。
初めての飛行機輪行の話
それはもう本当に唐突に決まった。
ひょんなことから、それなりの日数で南の方へポッと行けることになった。
ちょうどその時、忙しさにかまけてあまり自転車を楽しめない時間が続いていたので、完全な思いつきだけで「せっかく折り畳み乗ってるんだから持っていく」ことを決めてしまったのだ。
準備をしよう
何も考えずに決めたとはいえ、初めての経験なのでちゃんと準備はしておかねばならない。
実は電車での輪行ですら数えるほどしか経験が無いので、飛行機なんて大掛かりな移動は多少の情報はあれど、どうしていいか皆目見当もつかない。
いつもの如くネットで検索。
まずは輪行袋
何よりも考えたのがまずこれだった。条件はいくつか。
- 大前提として折りたたんだvergeが入るもの
- 飛行機で安全に運べるもの
- 到着後にソイツをどうできるか
調べれば調べるほどドツボに嵌っていく。これは本当に色々だった。
ある人は電車よろしくソフトケースに入れただけというし、ある人はガチガチに梱包材で包んでソフトケースというし、ある人は段ボールやハードケースで運ぶという。
飛行機は電車と違って、荷物として預けてしまった後は自分の管理下から完全に離れてしまうので状態を確認することも守ることも出来ない。
どうパッキングするかで精神安静面が全く違ってきてしまう。
ハードケースは安心感が高いけど、一定以上小さくなったりしないので融通は利きづらい。
ソフトケースは融通は利くけど安心面は異常に低くなる。
悩みに悩んで、ソフトケースでも大丈夫だったよという幾つかの情報を信じてソフトケースに絞った。
到着後そのまま自走で移動も想定すると、ケースを宅配便などで宿泊先に送ってしまうなどの方法があるとはいえ、やはりコンパクトに持ち運びたい。
結局全ての条件を満たすのは難しくトレードオフになる他ない。
これまで使っていた間にあわせの物を使おうかとも思ったが、汎用の物なので自転車のサイズに対してバッグの方が大きい。
搬送中にゴソゴソと動いてはいらぬリスクが付いて回ると考えて、なるたけちょうどくらいのサイズのものを探して辿り着いたのがコレ
OSTRICH(オーストリッチ) 輪行袋 ちび輪バッグ[PW]
- 出版社/メーカー: OSTRICH(オーストリッチ)
- 発売日: 2011/05/16
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使った記事をあげていた人のやっていた通り、 実際は高さが少し足りないので、折りたたんだ状態からさらにサドルを抜く必要がある*1のだが、全く問題ない。
事前に試したら物凄く丁度よく収まってくれた。
生地も丈夫目なので、これに多少の緩衝材に段ボールを使用してRDとクランク部分をガードすることにした。
【豆】Amazonの小さめの箱をいくつか取っておくと便利。割と丁度いいサイズ。
一辺だけ切ってコの字状にして囲ってやると良い。ハニカムの強さを活かせる形に切って加工すると尚良し。
このぐらいなら到着後に自走となっても畳んでバッグに入れられる。もちろん破棄してしまってもいいし、その場合も段ボールなら必ずどこかで再入手できる。
結果的には、これで何の問題もなく往復出来たし、自転車自体にも一切の不具合は見られなかった。
一緒の便で飛んでたらしきロード集団もソフトケースだらけでしたし。
空港での項でも詳しく触れるんですが、空港サイドの方々もなに分丁寧に扱ってくれるので、輸送中に余程の不運でも重ならない限りは何かが起こることは無く、ソフトケースでも問題ないと個人的には思っている。
勿論それを見越しての十分な対策と準備をする必要は無くならないが。
次に装備編
これはもう行く先で大分変わってくるので参考程度に。
ツーリング的なもので持っていく、基本的なエマージェンシー用のアイテムは勿論マスト。
- パンク修理キット(タイヤブートも有って損はない)
- タイヤレバー
- 予備チューブ
それに合わせて行く先の周辺自転車屋事情は調べておいて損はないと思います。
どの辺にあるとか、どんな店があるとか。
最悪の場合そこに駆け込んで何とかなりそうか・必要なものは調達出来そうかを予め考える意味でね。
何とかならなそうなら自分で用意しておく必要があるので。
自分の場合はそれを踏まえて
- エマージェンシーハンガー*2
Wheels Manufacturing(ホイルマニュファクチャリング) エマージェンシーディレーラーハンガー DROPOUT-G
- 出版社/メーカー: Wheels Manufacturing
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目的地への搬送の際に万が一破損する場合があるかもしれないし、走行中に破損しないとも限らない。
vergeに合うハンガーばっかりは流石に現地調達出来ないので万が一のために用意しておいた。(純正ハンガーの調達が間に合わなかった…)
- 予備のワイヤー類
ワイヤーなんてどこでも売っているけれど、ブルホーンカスタムの話でも触れた通り、いじったせいで一定以上の長さが必要となってしまっているのでこれも自前で用意しておいた方が安心だろうと判断。
これに合わせてワイヤーカッターも持っていくことに
実は後で気づいたけど、ワイヤーも予め必要な長さに調整して切っておけばカッターも必要無かったね。*3
シフトワイヤーに関して、タイコ〜50mmくらいのも追加で用意しておけば最悪走行中のトラブルにも一時的なギア固定の対応が出来て便利。
次、これは超大事です。
- 携帯ポンプ
TOPEAK(トピーク) Road Morph G ゲージ付き ロード用ミニポンプ 英/仏バルブ対応 フレーム装着用クランプ付属
- 出版社/メーカー: TOPEAK(トピーク)
- 発売日: 2011/10/19
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これは以下の理由から絶対必要です。
- 空港での荷物として預ける時にタイヤの空気を抜くことになる*4
- インフレーター(CO2ボンベ)は機内持ち込みも預け荷物にも出来ません。つまり絶対に持っていけない。
どちらも上空の気圧の変化で膨張してボンっとなってしまう訳です。なのでダメ。
機内販売で買ったスープについてきた袋入りのパン(普通の菓子パンのパッケージを想像してくれたら)の袋がパンパンに膨らんでましたからね。
ということは、トラブル対応の為の備えの為だけでなく到着してから絶対に一度はポンプを使う機会があるということです。*5
物に関しては自身のタイヤ事情やポンプ自体の大小のお好みでどうぞ。
自分はそこそこ大きめのものを使っていましたが、この旅の後TOPEAKのターボモーフを購入しました…。無理じゃないんだけど、少しの重量増加だろうが楽になるならそっちを取るかな。
あとこれは色々あるでしょうが、自分はタイヤを交換していきました。
SCHWALBE(シュワルベ) 【正規品】ビッグアップル 20×2.00 ブラックリフレックス クリンチャータイヤ 【アーバン・バルーンバイク・街乗り】
- 出版社/メーカー: SCHWALBE(シュワルベ)
- 発売日: 2013/01/17
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SCHWALBE(シュワルベ) 【正規品】マラソンレーサー 20×1.50 クリンチャータイヤ 【ツアー・ツーリング・小径車・街乗り】
- 出版社/メーカー: SCHWALBE(シュワルベ)
- 発売日: 2012/11/13
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どっちかだよなーという感じで。
- パンクなどいらぬトラブルは極力避けたい(パンクガードをお守りに)
- 初めての地なので路面状況が分からない(荒れている可能性もあるので細いスリックを避ける)
- それらを踏まえて快適に走れる範囲内で考えるとどちらかが最適
的な考えから。
この辺は現地でどういう風に走りたいか、重さが気になるかなどでも各々変わってくるのでご自由にレベルで。
チケットを取ろう編
今回は少し旅費を抑えたかったこともあり、LCCでの往復をと決めていたのでバニラエアさんである。
バニラエアでは預け荷物についてはこのような規定になっている
- 定型サイズ(三辺の和が203cm以内、かつ一辺の長さが120cm以内)を超える手荷物につきましては、定形外サイズとして一点につき1,000円の定形外手荷物料金を頂戴します。
それとは別に
- 預かり荷物の総重量に対して料金がかかる
- 〜20kg 2000〜6000円(着先によって異なる)
- 21kg〜は5kg毎に+1000〜2000円(着先によって異なる)
まあ要するに10kg前後の自転車なら2000円〜かかりますよってこと。
折り畳み車種ならまず合計辺の和がオーバーすることはないので*6基本重量にかかる料金だけになる。
ロードやクロスなんかだと定形外になるんじゃないでしょうか。
運賃は最安プランではなくなるが、20kgまでの重量料金が定形外含め無料になるコミコミバニラという運賃プランがあるので上手に使うといいと思います。
※というか、プラン毎の出来ることを見比べると、こちらが一般的なスタンダードなプランで、他が安くする為に他の条件を切り捨てた特化型プランのようです。
運賃タイプ|サービス紹介 | バニラエア Vanilla Air - 国内 海外 レジャー・リゾート路線のLCC 格安航空券の検索・予約
注意したいのはこちら
- 自転車用ケースや段ボールなど耐久性のある保護ケースに、折りたたみ、もしくは分解した上で適切に収納されている自転車のみお預かりします。
ん…?自転車用ケースや段ボールなど耐久性のある保護ケース…??
ハードケースじゃなきゃだめなの???
こちら、先にも書いた通り問題なくソフトケースで持っていけました。
大事なのは
- 自転車用ケース→ハードもソフトも含まれてるのでOK
- 耐久性のある保護ケース→ビニール袋とかシートで包んだだけとか常識的に考えてダメに決まってるだろバカヤロウ
- 適切に収納されている→全部が収まっている
という意味合いです。電車の輪行と一緒ですね。
航空各社の規定まとめがあったので参考までに
ここまで準備したら、あとは当日を待つだけです。
→空港篇(後日アップ予定)に続く
【改題】verge N8に雄々しきブルホーンを生やすのだ!
さて、今回はハンドルバーを変えたお話。
verge N8標準装備のストレートバーから、完全な見た目の憧れと「縦握りは疲れにくいらしいぞ」ってことでブルホーンハンドルに変えてみようかと。
お金をかけないならフラットバー+バーエンドバーという手もあるが、個人的にエンドバーはダサかった…(あくまで個人の感想です。)
先ずは座学
自転車カスタムの際はまず調べる。これが基本姿勢で染み付いてしまっている。
とにかく前例がないか先ず調べてみる。
ハンドルにも色々な太さがあり更にクランプ部分も様々な径があるのはDOPPEL GANGER510の時に学んでいる。
verge N8はその時に使ったこのシフター*1
シマノ(SHIMANO) CLARIS SL-2403 シフトレバー 左右セット(3x8S) ESL2400TPA
- 出版社/メーカー: シマノ(SHIMANO)
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が付いてるから、握り部分は22.2mmだな。じゃあクランプも25.4mmだな…
「ご名答!」でした。間違いが無いことを確認。
そのサイズのブルホーンハンドルは…
【YuHaru】 ブルホーンハンドル ドロップタイプ 410mm 25.4φ バーテープ (黒) 3×200cm 【オリジナルセット商品】
- 出版社/メーカー: YuHaru
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前も買ってるから知ってる。 売ってるねえ。
今回肩下がりにしたのは、510の時に逆手じゃなくて順手の姿を見て「何か凄く箱っぽい…」と思ったからで、見た目以外に使い勝手とか何も考えてなかった。
ブルホーンにカスタムした例を見ていくと(…と言っても、主にクロスバイクの例しか見当たらないのだけれど。だいたいGIANTのESCAPEといったところ。やっぱりオーナー母数が大きいのは正義)ブレーキレバーやシフターが色々あるのに気づく。
バーエンドに差し込むやつや何だかエアリーな形のやつとか。
もうちょっと調べると、どうやら22.2mmのハンドルバーにはエンド差し込みのブレーキレバーもシフター(バーコン)も使えないようだ。ブレーキもシフターも差し込み径が19mm〜となっている。*2
ハンドル内側を削るなどの方法もあるようだが、ここは大人しく他の候補を探す。
ブレーキ編
さらに、どうやらVブレーキでは使えないレバーが多いっぽいぞ…
ここに来るまでの過程で「補助ブレーキの逆付け」という方法を見つけたので、その方向で調べていたが「引けないことはないが…」という注釈付きになるっぽい。*3
Ruler(ルーラー) エクステンションブレーキレバー ブラック RL-721
- 出版社/メーカー: Ruler(ルーラー)
- 発売日: 2013/03/27
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ブレーキ自体をショートVブレーキに変えれば比率がキャリパーと同じになって問題無いみたいだけど、実はこの時直近でブレーキを変えたばっかりだったのでその方法は避けたい。
むむむ…Vブレーキが引けてブルホーンに付けられるレバーは無いのか
…検索に次ぐ検索…
あった。TEKTROのRL740。
しかもかっこいい!*4
御誂え向きに22.2mm径に対応するシムまでついてる。完璧じゃないか!
ブレーキレバーはこれに決定。
■2017/5月現在(比較的簡単に)購入できるブルホーンに取り付けられるVブレーキ対応レバー
- TEKTRO RL520
レバー形状もエルゴノミックで引きやすい。何より安い!
ブラケット部分はプラ素材。干渉などを解消するのに加工はしやすい。*5
デザインとしても申し分無いので選択肢としては一番に上がるのではないだろうか。
- DIA-COMPE 287V
こちらはテクトロのものに比べてブラケット部分は小さめで金属製。
インナーを通す部分のカバー兼固定部分が別パーツになっていてスマートさは少しなくなるので、デザインで選びたい人には難があるかも。
取り付け径が22.2mm〜なのも特徴。
- DIA-COMPE GRAN COMPE evo-V
上のレバーのグレードアップ版と思えば。レバーもエルゴ形状になっている。
が、なんといっても高い…。使ってみたいところだけど高い…。
- CANE CREEK drop-v breake levers
お高いレバーその2。
ぶっちゃけTEKTROのと変わらないので、どうしてもこのデザイン!という方に。
CANE CREEK ケーンクリーク DROP V LEVERS for V BRAKE ドロップ Vブレーキレバー (ブラック(BLACK))
- 出版社/メーカー: CANE CREEK
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※どれも取り付け可能ハンドル径に注意!
とはいえ、22.2mmにも問題なく付いたという話も見るので、運用は自己責任の元で。
シフター編
こちらは打って変わって、ブレーキレバーを探している最中に大体の答えは決まっていた
- まずラピッドファイヤーはない(エビ・カニは嫌いじゃないけど今回は正攻法で行きたいし、ステムクランプ付近にも付けたくない)
- 先述の握り径の内寸の通り、バーコンは付けられない
- サムシフターというものがあるらしい
ダブルレバーにハンドルバー用のクランプ台座を付けたもの。
これならブレーキレバー付近(≒バーエンド)にも付けることが出来る!
インデックス式(カチカチする)じゃないフリクション式(カチカチしない)は初めて使うけど何とかなるんじゃない?的な勢いで一式揃えることに。
実施編
ハンドルで苦労するでござるの巻
実はこれ凄く大事な事なのだけれど、vergeシリーズの下位モデル標準装備のQR式クランプのハンドルポストだとブルホーンの直付けは出来ないというのを調べてる内に知った。
実際に、ハンドルが届いてから自分でも試してみたけど、体重をかけるといとも簡単にハンドルが回ってしまう。
理由は至極簡単で
- ハンドルクランプを中心とした時に、大きく離れた先にハンドル先端の握り先があるためテコの原理で大きな下方向への力がかかる。
- QR一点で締めるクランプでは、ガッチリ締められてるようでも、その力に負けてしまう。
- (フラットバーだとクランプ部分と握り部分の位置がイコールなので問題ない。仮に回す力が加わっても、バーの円周分の小さな径でかかる力なのでクランプの方が勝る。*6これは試してはいないが、ライズの大きいライズバーなんかも同様に注意が必要かもしれない。)
- (ドロップハンドルはどうなんだろう…?こちらも試していないので実際のところは分からないが、力が加わるとしたら下ハン時に上方向に向かって回ることになるか?誰かに教えてもらいたい。)
ので、実は一緒にこんなものを購入していた
これを介してハンドルバーを付け、ハンドルバーとハンドルポストがぶつかる位置まで動かせばそれ以上動かないというカスタム例を幾つか見てきたからだ。
え?そもそも何でTバーのハンドルポストにしないのかって?
【正規輸入品】 tern(ターン) T-Bar Handlepost (Verge X20/X10純正品) ブラック L:350mm, 角度12度
- 出版社/メーカー: tern(ターン)
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いいお値段するから、そこまで手が回らなかったんだよ!言わせんな恥ずかしい
準備は万端だとセットし始めると、あれ、おかしい。
ステムがハンドルバーを噛むところがスカスカである…。
そう、勘のいい人は気づいているだろうが、これハンドルバーの中央に当たる25.4mm部分が長くないと付けられないのだ。*7
コレだけじゃなく、2ピース型のは全部そう。
※SATORIのはハンドル側が若干内側に入る形だけど、それでも長さは必要
SATORI ABERHALLO ハンドルポジションチェンジャー ブラック
- 出版社/メーカー: ZOOM(ズーム)
- 発売日: 2011/10/21
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tern純正オプションのSyntace VRO Stemなんかもそう。
ゴム板やアルミテープなんかを直接バーに巻いて径を嵩増ししてみたけど、やっぱり力に負けてちゃんと固定出来なかったので、別のものを買う事に。*8
こちらはハンドルバーのクランプ部分が通常のステムと同じ、中心部を挟み込む四点締めタイプ。
いや、実は最初の購入時にハナからこっちを買っておけば万事解決だったんだよ。
…迷っちゃったんだよ。いいお値段するし…。
結果、安物買いの銭失いしてるんですけどね。
ハンドルの取り付けはこれで解決…っと。
こんな感じ。
横のボルトで固定位置を動かして複数のポジションを作れるのだけれど、デフォルトのポジションだと下ろしたQRのレバーとギリギリぶつからない感じ。
こんな感じでポストに干渉させて、これ以上動かないようにする。
さっきも言ったように、QRだと荷重に負けてどうしても動いてしまうので、こうやってこれ以上動かないようにしてやる必要がある。
ステムの形状によっては直接ハンドルバー自体ががつっかえになる場合もある。
注意すべき点はこれによってハンドルバーの高さがポストの長さより3〜4cmは下がってしまうということ。
ternのハンドルポストラインナップは290mm〜390mmがあるので、人によっては必要に応じてポストの長さを変えてやることになるかもしれません。
ちなみに
QR 390 / 350 mm
Tバー 350 / 290 mm
のラインナップとなっていて、最長と最短は共にどちらかのタイプにしかないので注意が必要。
ブレーキ&シフターで苦労するでござるの巻
次はブレーキレバーとシフトレバーの取り付け
ブレーキレバーを先端に付けてアウターケーブルをハンドル裏に這わせて仮止めしていく。
さて、シフター…
あれ、おかしいな。ブレーキレバーより内側に付けると形状のせいでお互いに干渉しちゃうぞ。
それを避けるとシフトレバーが明後日の方向を向くことになるし、何よりアウターが邪魔でハンドルが掴みづらくなる。
かといって、ブレーキレバーより前に付けようにも、これまた干渉するし…。
何より片側だけブレーキレバー位置変わるのも嫌だし、両方下げたらもう片方に謎の空間出来ちゃうのでブレーキより先(ハンドル先端)に付けることは出来ないな。*9
結局のところ、ステム付近にフラットバーのように付けることで解決としたが、握り付近にレバーが無いと細かな変速をしなくなるのが問題点。
面倒くさくも大変でもないのだけれど、信号でストップする/発進する時なんかはやっぱり手元に無いと大雑把に乗ってしまってギアそのものの利便性が少し死んじゃう感じ。
→こちらは後にフロントW化の際にバー先端に持って行って解消している。
さて、先ほどハンドルに仮止めしていたアウターをシフター位置も決まったので本留めしていく。バーにキレイに這わせていい感じに。
ステム付近から先はハンドルポストの折りたたみで必要な余裕分を大きく残すことになるので、ストレートバー状態に元々付いていたアウターを参考にしながらフレームに沿わせていく。
自分はこの時「バー外す→インナー抜く→アウターはフレームに残したまま」というような状態にしていたので、残しておいたアウターには折りたたみの余裕分が分かる位置に印を付けておき、そこから新しいアウターをそのままのルーティングで合わせて這わせていき、ブレーキのところで余分な長さを切るみたいな横着をしている。
まあほぼ間違いがない方法なんで良いんだけどね。
この時に使用したアウターケーブルは2m。ハンドルに這わせた上で余分な分を切っても十分に足りた。
ブレーキのアウターは、リアエンド付近まで伸ばさなければいけないディスクブレーキモデルだと長さがこれだと足りないです。
まあアウターで言えば2m以上のものなんてゴロゴロ売ってるので心配はないですが。
話の流れで何となく想像がつくでしょうが、ハイ。用意していたインナーがリア側で全然足りなかった…。
1700mm…。多分当時はこれで足りると思って購入していたんでしょうね。
それ以来ブレーキインナーは常に2050mm(以上)のものを買う癖がついています。
シマノ ブレーキインナーケーブル ロード用SUS K 2050mm×φ1.6mm Y80098330
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- 発売日: 2011/12/08
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グレードやコーティング、素材によっては2000mm以下の長さのラインナップしかない場合もあるので少々注意です。
そして、シフトケーブル類の長さ。
こちらもディスクブレーキのキャリパーみたいにエンド付近まで伸ばすことが前提になるので、元々ブレーキインナーより幾分長めのものが売られています。
シマノ シフトインナーケーブル SUS 2100mm×φ1.2mm Y60098911
- 出版社/メーカー: SHIMANO(シマノ)
- 発売日: 2011/12/08
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折りたたみ分の長さの余裕を取っても、ステム付近にシフターがある場合はこのくらいの長さで事足りますが、ブルホーンのバーエンドにシフター付けたい・触覚みたいなのは嫌だからハンドルに沿わせて隠したいみたいになると、ハンドル分の長さを必要とするので当たり前ですが長さが足りなくなります。*10
その場合、2300mm以上の長さのものを使うと良いでしょう。
JAG WIRE(ジャグワイヤー) ELITE ULTRA SLICK ステンレスインナーワイヤー 1.1mm×2300mm シマノ/スラム シフト用 73EL2300
- 出版社/メーカー: JAG WIRE(ジャグワイヤー)
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【余談】
もっと長さが必要なら2500mmとか
なんならタンデム車用の3000mmなんてのもあったりします。
店頭ではまず見かけないので通販頼りにはなってしまいますがね。
あと、ブレーキインナー同様に高グレードのコーティングされてるやつなんかは、こんな極端な長さのものはないので 、その辺は妥協が必要になるケースも出てくるかと思います。
自分はそこまで拘ってはいなかったので、単純に長さがクリアできれば良しとしています。
そんなこんなで地味すぎる苦労の末に見事ブルホーン化できた訳です。
最初は乗った時に「うわなにこれ怖い!立ち漕ぎ?無理無理無理無理!!」みたいになって若干後悔した時期も初期にありましたが、今ではブルホーン以外乗れない体になってしまいました (大袈裟)。現在3台中2台はブルホーン仕様です。
この記事が自分でやりたい方の助けになったなら幸いだ。
むしろ自分が欲しかった。
まとめ
- ブレーキレバーとシフターは選択肢が少ないので事前によく調べよう
Vブレーキとの組み合わせはそりゃもう難関に近い
ショートVに合わせて変えるとそこそこ幸せ
結果現物合わせてみたら干渉してしまって泣くこともザラにある
QRにしろTバーにしろ各種ステムをかませるのはマスト
2ピースの挟み込むステムはクランプ部分の長いハンドルが必要
RIDEAのおすすめ
- 折りたたみ自転車ではとにかくケーブル類は長さが必要だと思え
ハンドルまで畳めるタイプは絶対に長さが必要になる
最低基準が2000mmだと思え
いざ長さに失敗しても泣かないように予備を1セット用意した上で挑め
悩んだらより長いものを買っておけ切る分にはいくらでも短くできる
*1:DOPPELのは7sのものだが同型だったので
*2:22.2mm系だとパイプ厚さが2mmあると穴部分が18mmになってしまうので無理
*3:キャリパーとVでは引く比率が違う。V>キャリパーなので、Vレバー→キャリパーブレーキは可としても逆は難あり
*4:現在はカタログ落ちしたようで国内では販売してない様子
*5:加工経験済み
*6:ドライバータイプとL字タイプのアレーンキーのどちらがキツく締まったボルトを外しやすいかを考えれば判りやすいでしょう
*7:ステムの構造上、通常のステムの横幅分より外側を掴む事になる
*8:特にゴム板とかこの場合カスにもならなかったので絶対にやめようね
*9:今はフロント変速も付けたけど、当時はフロントシングルなのでシフターは片方のみ
*10:ブルホーン化したのは昨年ですが、フロントダブル化の際にシフターを変えてエンドに持って行ったのでこれで少々難儀した
verge N8のフロントダブル化で苦労したでござるの巻
自転車をいじる上で、多分大方の人が苦しめられるのが共通化されていない独自規格の部分にいかに共通規格のパーツを載せるかだと思う。
さて、自分の愛車はtern verge N8。
当初はフロントギアを大きくして(52t→58t)フロントシングルxリア10速ワイドギア(11-36t)で乗っていたのだが、旅行先に連れて行って峠道を登った際にまあ苦しい思いをしたのでフロントの二枚化を検討したのが事の発端となる。
-
FDを駆動させるためのワイヤーのガイド
- FDの取り付け
この二点はお互いに作用し合う要素で、かつ苦労したポイントなので、この辺りについて話していこと思う。
1)FDを駆動させるためのワイヤーガイド
ternの車種は3種に別れる
- 最初からフロント多段車
- デフォルトがシングルだがFD台座付き
- フロントシングル車(台座無し)
内、前二者にはFD(直付けタイプ)を取り付ける為の台座と、FD用のアウターケーブル受け、インナーワイヤーのガイドを取り付ける雌ネジがそれぞれシートチューブに設けられている。
これらが無い後者に関しては、バンドを介してFDを取り付けるのだが、これもまた茨の道であることを先に記しておく。
N8は「シングルだがFD台座付き」
多段化の為の設備は揃っている。
インナーワイヤーのガイドになるオプションパーツを取り付ける事で可能。
純正パーツを取り寄せるのは時間がかかるのでヤフオクで出ているもので済ます事に。
「DAHON インナー プーリー」*1とかで検索すればサクッと出てくる。
(インナーケーブルガイドプーリーってのが正式名らしいですね。)
取付け時に一騒動あったため、写真は残念ながら無いが、このパーツの構造としてはインナーワイヤーを這わす樹脂製の滑車の中央にアルミ製のブッシュが入っている。
RDのプーリーを想像してもらうと分かり易いだろう。あんな感じ。
これを介して*2FDにワイヤーを這わせる。
こいつを、シートチューブのBB付近にある雌ネジに取り付ける。
BBを投げ捨てよう
さて、コイツを取り付ける際に一度クランクを外す必要があるが、その時ついでに購入時に入っているカートリッジBBを外して投げ捨てよう。
結論から言うと、このBBの軸長(103mm)では先ほどのプーリーの取り付けボルトとチェーンリングが干渉する。しかもガッツリ。
更に言えばFDの可動幅とも全く合わない。
まあ、自分は先んじてクランク・BB共に既に変えていたクチなので、この軸長でそもそも付くとは思っていないが、元々付いているクランクにチェーンリングだけ付けて2速化…と考えている方は、vergeのフロント多段化には軸長の長いBBが必要になる事も覚えておいてほしい。
既に付けていたクランクは10s対応の105クランク(fc-5700/2s)。
こちらの軸長は110mm。
これでも干渉する!!マジか!?
チェーンリングには当たらないが、ボルトの頭がチェーンリング固定ボルトに当たる*3…。
プーリー部分の厚みが7mm程度。そこからブッシュの頭が2〜3mm出ている+ビスの頭も2〜3mm程度。
ブッシュの頭は、ビスと滑車部分が接触して締め付けて稼働しなくなるのを防ぐ為に付いてるものなので、最終的にブッシュの長さ>プーリー厚みなら動作上全く問題は無い。
ここを削り落としてやると良さげなので、いざ実行。
いやあ、それでもリングボルトとギリギリですね。0.1mmあるかないか。
-----ここからは唯の余談-----
我が家では専ら自転車作業はベランダで行っている。
この件のブッシュ、削っている作業中に手元から転げ落ち、下水管に直通の排水用の溝に見事にインしてしまった…
途方に暮れるも、待てよ…M5ビスの通るアルミブッシュ…思い当たる物がある。
感の良い方はお気づきだろう。そう、RDのプーリーに入っているアレだ。
こいつを一か八かで当ててみる。…ぴったりである。
が、少しワイヤープーリーの厚みより長さがある。実測10mm。
遊び分とビスが直接滑車部分に接地しないようにする余剰分を加味しても2mm程度削る必要がある。
どちらにせよ削る必要はあるが、これは覚えておいてほしい。RDプーリーのブッシュで代用可能である。むしろ形状的にこっちを加工する方が結果的に楽。
-----ここまで余談-----
ということで、軸長110mmまでのBBやクランクではケーブルガイドプーリーはまず干渉することになる。
それを避ける為には
- スクエアテーパーやオクタリンクのBBなら113mm以上のものを選ぶ
- 2ピースクランクだとそうも言ってられないので、何がしかの加工が必要になる。
- 超低頭ボルトを使う
→それでも余分なブッシュ頭はあるので、多分良くてツライチ。まだ干渉しそうな気がする。
- 例えばブッシュ削るとか、BB-フレーム間にスペーサー嚙ますとか
→とはいえ、1mm以上のスペーサー嚙ますのは現実的ではない。
2.5mmとか使ったら今度は左クランク取り付けるための軸長が危なくなる。
→FDの項での解決策とも被るが、MTBコンポのクランク+BBやロード3sクランクといった、物理的にチェーンリングがより外側に出るようにしたものを使うという手もある。
2)FDの取り付け
クランク周りが落ち着いて、やっとFDの取り付けである。
今回選んだのはfd−5700
クランクと揃えて一世代前の10sの105だが、対応段数の他にもう一つ理由が有る。
それは、ワイヤーを引くアームがロングアームでないからだ。
最新世代のtiaglaまでのFDは、ワイヤーを引くテコ比の上がるロングアームになっている。より小さな力でも引けるようになりましたね。
これが、vergeシリーズでは変速で引っ張られたアームがシートステーに干渉してしまう。
それを避ける為には、SHIMANOでは一世代前のショートアームのものにする他ない。
汚れに関しては目を瞑っていただくとして…
実際に付けるとシートステーがこのぐらいの近さになるので、ロングアームは絶対に無理である。
他の候補としてはMicroShiftのFDまたは、vergeの上位種で採用されているSRAMのものか。ただSRAMのものは、いいお値段がすることとamazonでは見かけないのが難点。
気を直して、取り付け。
…
取り付け台座に噛み合わない。
本体側は問題ないのだが、台座を挟んで反対側にあるアールのついたワッシャーが全く台座の形状と噛み合わない。*4
ワッシャーの両端のみが点で接地するような状態なので、ボルト締込みに合わせてズルズルと下に滑ってしまう。
固定自体は辛うじて出来ているようだが、角度や位置調整がままならない。出来ないこともないが全然キッチリ出来ない。っていうか大分強引な力わざ。
後述のFDアーム可動域の問題にも関係してくるのでこれは看過出来ない。
ので、ブッシュに引き続きワッシャーも削って整形することに。
フレーム側になる方片側の山を削り落としてしまい、形状が )→ノに近くなるように台座と何度か合わせながら調整。
これで噛み合いは問題なくなって、面-面で接地するのでまともにセット出来るようになった。
この写真から分かるように、台座部分は厚みが結構ある。
厚くなる程、本体が付く台座内側のアールより外側のアールは大きくなだらかになっていく。
この辺は、バウムクーヘンを思い出せば分かりやすいだろう。
しかし、FDのワッシャーはディレイラー本体にピタリとつくアールが付けられている。
(写真右。左はこれならどうだと思って用意したfd-9000のスモールパーツ)
つまり、台座内側のアールと同じ。これでは合わないのも無理がない。
と言っても、台座のことに関しては車種によるとしか言えない。厚みや作りも様々だろう。
基本、現物合わせの調整を覚悟する他ない。
実は、ついでに固定ボルトも長いものに変えている。
付属で付いていたM5x13.5mmからM5x18mmのものに。*5
ワッシャーの加工をしない状態だと、台座の厚みとアールの噛み合いの関係で付属ボルトの長さではvergeにおいてはビスの掛かりが非常に浅くなる。
加工後も台座の厚みを加味して、長いものの方が安心感が高いと判断して交換した。
- FDのワッシャーは台座形状に合わせて整形が必要*6
- 取り付けボルトも長いものにした方が良い(15mm〜)
これでフレームにFDが付いた。次は調整だ。
…
プレートのイン側がどう頑張ってもチェーンに擦る。調整ボルト目一杯緩めても擦る。
この原因はどうやらvergeのシートチューブにあるようだ。
vergeのシートチューブは41.1mmの太さがある。
他のクロスやロード・MTBなどは通常28.6mm/31.8mm/34.9mmなどが一般的なサイズになっている。
つまり、半径で言えば34.9mmから考えても約3mmほど台座が外側に出ていることになる。(厳密に言えば、そこまでオフセットしていないのだろうが…)
それに対しBBシェル幅は通常の68mm。チェーンリングの位置は他のものと変わらない。
なのでプレートを限界まで内に入れてもチェーンに干渉してしまうのだろう。
こればかりはどうしようもない…わけではなく。対処法はいくつかある。
トリプル用のクランクを使用してアウター/ミドルで二枚にする
→インナー分オフセットしているのでダブル用より外に出る。
つまりインデックスイン側最端も外に出せる。
(調整ボルトを締めて外側に寄せる=イン側幅の調整が効く状態となる)
- いっそMTBコンポのクランクにする。
→BBがスペーサーを使ったシェル幅68mm-73mmのコンパチ仕様なので、こちらもチェーンリングがその分外側に出ている。
→チェーンリングのPCDや最大歯数、固定アーム数が変わってしまうので、その事で困らなければ…な手段。
つまり、現状ではこれ以上内側に調整がきかない状態を、外側に出して最端を調整できる状態に持って行く方法だ。
これに関しては、台座のボルト穴のフレーム側を微量削って広げて対処した。
とはいえ、ツライチくらいにしかならないが、やらないよかマシになった感じ。
やりすぎると台座部分の強度に関わってくる方法なので全然正攻法じゃ無いです。
もしやる方は自己責任でやりすぎない範囲内に。
ちなみに、自分はフリクション式のサムシフターを使用しているのでその後の調整自体は細かい事をすっ飛ばして楽をしている。(稼働する範囲内なら自由な位置にできるので)
STI使いたいとかインデックスのシフターが使いたいなんて人は、セッティングでももう一手間ということを覚えておいてほしい。
さて、ここで丁度いいので最初にバンドを介してFDを付けるのもまた茨の道と言ったことに触れておこう。
先ほども出てきたようにvergeのシートチューブは41.1mm。このサイズのFD取り付けバンドは残念ながら無い。
各種DAHON用やBD−1用の物なども売られているが、こちらは40mm。
-
無理やり付ける*7
- ビスを長いものに取り替えて多少無理やり付ける
- 内径を削る
など、やはり何がしかの加工的な手を打つ他無い。
と、ここまで長々と書いてしまったように、フロントダブル化のための土台があっても、そう簡単に事は運ばない。むしろ苦労する。苦労した!
なんなら最初からダブルの車種を購入するか店に丸投げする方が賢いだろう。
重ね重ね言うが、基本現物合わせである。
物に合わせて問題点を微調整していくことになる。なので、それなりに経験則と知識(こちらは足りなければネットという集合知があるがケースバイケースすぎる)が必要になる。
自転車始めて何週間とかだったら、自分も泣いて投げ出し途方に暮れてただろう。
それを踏まえても、やはり多くのカスタムを手がける専門店に無理せずお任せするのが一番の近道だと思う。*8
この記事が自分でやりたい方の助けになったなら幸いだ。
むしろ自分が欲しかった。
■フロント2枚化まとめ
・クランク軸長は113mm以上がマスト。
110mmでやっとだが、後工程で要加工箇所が出る
それ以下は無理と思え
・FDのワッシャーは加工の必要あり。
台座の形に合わせろ
取り付けボルトも長いものに変えると良い
(どちらもマストじゃないけど調整の妨げになるよ)
・軸長によってはイン側でプレートが擦るのを避けられない。
ここでもやはり目安は113mm
*1:ここはDAHON車と構造が一緒なので互換性とか気にしなくていい。ボルトサイズも変わらない。
*2:他の車種であればBB下に付けるコレみたいなのの代わりになるパーツ。
シマノ SM-SP17-M ケーブルガイド(M5/底摩擦樹脂タイプ/紫) Y66Y98500
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*3:がっつり当たるのが5アームの内一点だけだったので、固定時の締め付けバランスが悪かった可能性もあるが、そのような誤差とはいえ干渉するのは気持ちが悪い。
*4:ワッシャー側のアールの方が小さい
*5:ボトルケージやキャリア固定用のものを流用するだけ。ホムセンでM5ボルトの20mmとかの長いの買ってもいい。
*6:ただし、気にしないぜって場合はその限りではない。フレーム側の個体差というのも考えられるが、正直あの形状の差は誤差とかいうレベルじゃない。
*7:25.4mmクランプのステムに26mmのハンドルがなんとか付いたみたいな差ではないのでオススメはしない。
*8:ここで言う「専門店」はternやdahonのカスタムに強い店のこと。通常のスポーツバイク専門店やプロショップ、あさひなどの量販店では間違いなく扱ってはくれないか、パーツ単位での個別合わせの細かいチューンまではしてくれないだろう。
このブログについて
基本的なスタンス
ここに上げる記事は「その時に自分が知りたかったなー」という情報を、体験と実施したことを基に記していくものです。
主に備忘録として。そしてこの先に誰かの助けになることを願って。
始めに
自分は2015年の10月から自転車生活を始めています。
その時に購入したのがternの折り畳み自転車のverge N8
自転車のことなんか何も知らないズブの素人が、見た目だけで大枚叩いて購入を決めるという冒険っぷり。
乗ってみると、まあ面白いようにスイスイ走る!
基本的には、自宅から最寄駅への使用しか考えていなかった「ただの足代わり」の自転車が「面白いもの」へと変貌した瞬間でした。
いわゆるママチャリの乗り心地しか知らなかったオジさんは自転車の面白みに少しずつ目覚めていくのです。
それから一月経たないある日、ポタリングを楽しんでいると自宅付近のリサイクルショップの店先に何やら自転車が…。
気になって足を止めて覗くと、そこには奇怪な一台がありました。
DOPPEL GANGER 510
ディ、ディスクブレーキ!!!
その昔、友人が乗っているMTBについているのを見たことがあるディスクブレーキ。
何だか高価で凄い優れものという事が頭にあったので興味深々に。
前後でホイール径が違う!何だこれ!もうオジさんの琴線にビンビンに触れてきます。
リサイクルショップで手頃な値段(捨値レベルだと思ってもらえれば)だったので、もう衝動買い。
二台を手押しして家まで帰りました。
この2台目との格闘記が今日、そしてこのブログへと繋がります。
解決の糸口として
当初は、自転車をカスタムしようなんて、頭の中にこれっぽっちもありませんでした。
ですが、不具合を直したり調整したり、自分の使い方や乗り方、体に合わせていく内に自分の納得のいく唯一無二の一台になっていくことに気付いたのです。
また、その中で「ああ出来たら楽しいな」「こう出来たら良いな」という願望や欲望もふつふつと湧いてきました。
それらを叶える為に、基本的にはネットであれこれ検索して解決していくのですが、自転車全般に関する基本的な事は解決出来ても、車種ごとの事に関してはやはり同じ様にやった人の手記しか頼れるものが無い。
幸い、二台目のDOPPEL GANGERの自転車は(一般的な自転車乗りの人達からは散々な評価しかされていないが)ある種特殊な世界が形成されているので、有志によるWikiが充実していたり、先人の格闘記がごまんと出てきたりと非常に助けられた。
(が、とは言え非常に苦戦しているので、こちらも別記事に出来ればと思う。)
が、しかしである。
ternの自転車に関しては困った事に全く無いのだ。いや、嘘。あるにはある。
とにかく少ない。必要な情報になかなかぶち当たらない。
そして、困ったことに彼は特殊規格が多分に存在する。難敵だ。
困ったら有名店のカスタム例を見よう見まねで取り入れる。細かなサイズなんかも公式にも載ってない。実際に測るしかない。
兄弟社のDahonの自転車のカスタム手記は、その歴史の差から豊富で参考にはなるが、細かい所まで逐一一緒ではないので「いける…はず」くらいの自信にしかならない。
兎にも角にもこの二年間苦労し続けてきたのだ。
終わりに
そういうわけで、再度言いますと
ここに上げる記事は「その時に自分が知りたかったなー」という情報を、体験と実施したことを基に記していくものです。
主に備忘録として。そしてこの先に誰かの助けになることを願って。
余談
何だかんだありまして、前述の二台に一台新しく仲間入りして現在は三台のオーナーとなっております。(妻に場所を取ることを平謝りしながら。)
これまたレフティフォークなどという特殊な規格を持つ一台を選ぶなど、お前は本当に懲りてないのかと言われそうですが、惚れちゃったものは仕方ないよねって…。
正直スペックだけで選んで乗っても全然面白くないと思っているので。
全部ひっくるめて「納得のいくもの」に乗るのが一番楽しいです。ってことでひとつ。