初めての飛行機輪行の話
それはもう本当に唐突に決まった。
ひょんなことから、それなりの日数で南の方へポッと行けることになった。
ちょうどその時、忙しさにかまけてあまり自転車を楽しめない時間が続いていたので、完全な思いつきだけで「せっかく折り畳み乗ってるんだから持っていく」ことを決めてしまったのだ。
準備をしよう
何も考えずに決めたとはいえ、初めての経験なのでちゃんと準備はしておかねばならない。
実は電車での輪行ですら数えるほどしか経験が無いので、飛行機なんて大掛かりな移動は多少の情報はあれど、どうしていいか皆目見当もつかない。
いつもの如くネットで検索。
まずは輪行袋
何よりも考えたのがまずこれだった。条件はいくつか。
- 大前提として折りたたんだvergeが入るもの
- 飛行機で安全に運べるもの
- 到着後にソイツをどうできるか
調べれば調べるほどドツボに嵌っていく。これは本当に色々だった。
ある人は電車よろしくソフトケースに入れただけというし、ある人はガチガチに梱包材で包んでソフトケースというし、ある人は段ボールやハードケースで運ぶという。
飛行機は電車と違って、荷物として預けてしまった後は自分の管理下から完全に離れてしまうので状態を確認することも守ることも出来ない。
どうパッキングするかで精神安静面が全く違ってきてしまう。
ハードケースは安心感が高いけど、一定以上小さくなったりしないので融通は利きづらい。
ソフトケースは融通は利くけど安心面は異常に低くなる。
悩みに悩んで、ソフトケースでも大丈夫だったよという幾つかの情報を信じてソフトケースに絞った。
到着後そのまま自走で移動も想定すると、ケースを宅配便などで宿泊先に送ってしまうなどの方法があるとはいえ、やはりコンパクトに持ち運びたい。
結局全ての条件を満たすのは難しくトレードオフになる他ない。
これまで使っていた間にあわせの物を使おうかとも思ったが、汎用の物なので自転車のサイズに対してバッグの方が大きい。
搬送中にゴソゴソと動いてはいらぬリスクが付いて回ると考えて、なるたけちょうどくらいのサイズのものを探して辿り着いたのがコレ
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使った記事をあげていた人のやっていた通り、 実際は高さが少し足りないので、折りたたんだ状態からさらにサドルを抜く必要がある*1のだが、全く問題ない。
事前に試したら物凄く丁度よく収まってくれた。
生地も丈夫目なので、これに多少の緩衝材に段ボールを使用してRDとクランク部分をガードすることにした。
【豆】Amazonの小さめの箱をいくつか取っておくと便利。割と丁度いいサイズ。
一辺だけ切ってコの字状にして囲ってやると良い。ハニカムの強さを活かせる形に切って加工すると尚良し。
このぐらいなら到着後に自走となっても畳んでバッグに入れられる。もちろん破棄してしまってもいいし、その場合も段ボールなら必ずどこかで再入手できる。
結果的には、これで何の問題もなく往復出来たし、自転車自体にも一切の不具合は見られなかった。
一緒の便で飛んでたらしきロード集団もソフトケースだらけでしたし。
空港での項でも詳しく触れるんですが、空港サイドの方々もなに分丁寧に扱ってくれるので、輸送中に余程の不運でも重ならない限りは何かが起こることは無く、ソフトケースでも問題ないと個人的には思っている。
勿論それを見越しての十分な対策と準備をする必要は無くならないが。
次に装備編
これはもう行く先で大分変わってくるので参考程度に。
ツーリング的なもので持っていく、基本的なエマージェンシー用のアイテムは勿論マスト。
- パンク修理キット(タイヤブートも有って損はない)
- タイヤレバー
- 予備チューブ
それに合わせて行く先の周辺自転車屋事情は調べておいて損はないと思います。
どの辺にあるとか、どんな店があるとか。
最悪の場合そこに駆け込んで何とかなりそうか・必要なものは調達出来そうかを予め考える意味でね。
何とかならなそうなら自分で用意しておく必要があるので。
自分の場合はそれを踏まえて
- エマージェンシーハンガー*2
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目的地への搬送の際に万が一破損する場合があるかもしれないし、走行中に破損しないとも限らない。
vergeに合うハンガーばっかりは流石に現地調達出来ないので万が一のために用意しておいた。(純正ハンガーの調達が間に合わなかった…)
- 予備のワイヤー類
ワイヤーなんてどこでも売っているけれど、ブルホーンカスタムの話でも触れた通り、いじったせいで一定以上の長さが必要となってしまっているのでこれも自前で用意しておいた方が安心だろうと判断。
これに合わせてワイヤーカッターも持っていくことに
実は後で気づいたけど、ワイヤーも予め必要な長さに調整して切っておけばカッターも必要無かったね。*3
シフトワイヤーに関して、タイコ〜50mmくらいのも追加で用意しておけば最悪走行中のトラブルにも一時的なギア固定の対応が出来て便利。
次、これは超大事です。
- 携帯ポンプ
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これは以下の理由から絶対必要です。
- 空港での荷物として預ける時にタイヤの空気を抜くことになる*4
- インフレーター(CO2ボンベ)は機内持ち込みも預け荷物にも出来ません。つまり絶対に持っていけない。
どちらも上空の気圧の変化で膨張してボンっとなってしまう訳です。なのでダメ。
機内販売で買ったスープについてきた袋入りのパン(普通の菓子パンのパッケージを想像してくれたら)の袋がパンパンに膨らんでましたからね。
ということは、トラブル対応の為の備えの為だけでなく到着してから絶対に一度はポンプを使う機会があるということです。*5
物に関しては自身のタイヤ事情やポンプ自体の大小のお好みでどうぞ。
自分はそこそこ大きめのものを使っていましたが、この旅の後TOPEAKのターボモーフを購入しました…。無理じゃないんだけど、少しの重量増加だろうが楽になるならそっちを取るかな。
あとこれは色々あるでしょうが、自分はタイヤを交換していきました。
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どっちかだよなーという感じで。
- パンクなどいらぬトラブルは極力避けたい(パンクガードをお守りに)
- 初めての地なので路面状況が分からない(荒れている可能性もあるので細いスリックを避ける)
- それらを踏まえて快適に走れる範囲内で考えるとどちらかが最適
的な考えから。
この辺は現地でどういう風に走りたいか、重さが気になるかなどでも各々変わってくるのでご自由にレベルで。
チケットを取ろう編
今回は少し旅費を抑えたかったこともあり、LCCでの往復をと決めていたのでバニラエアさんである。
バニラエアでは預け荷物についてはこのような規定になっている
- 定型サイズ(三辺の和が203cm以内、かつ一辺の長さが120cm以内)を超える手荷物につきましては、定形外サイズとして一点につき1,000円の定形外手荷物料金を頂戴します。
それとは別に
- 預かり荷物の総重量に対して料金がかかる
- 〜20kg 2000〜6000円(着先によって異なる)
- 21kg〜は5kg毎に+1000〜2000円(着先によって異なる)
まあ要するに10kg前後の自転車なら2000円〜かかりますよってこと。
折り畳み車種ならまず合計辺の和がオーバーすることはないので*6基本重量にかかる料金だけになる。
ロードやクロスなんかだと定形外になるんじゃないでしょうか。
運賃は最安プランではなくなるが、20kgまでの重量料金が定形外含め無料になるコミコミバニラという運賃プランがあるので上手に使うといいと思います。
※というか、プラン毎の出来ることを見比べると、こちらが一般的なスタンダードなプランで、他が安くする為に他の条件を切り捨てた特化型プランのようです。
運賃タイプ|サービス紹介 | バニラエア Vanilla Air - 国内 海外 レジャー・リゾート路線のLCC 格安航空券の検索・予約
注意したいのはこちら
- 自転車用ケースや段ボールなど耐久性のある保護ケースに、折りたたみ、もしくは分解した上で適切に収納されている自転車のみお預かりします。
ん…?自転車用ケースや段ボールなど耐久性のある保護ケース…??
ハードケースじゃなきゃだめなの???
こちら、先にも書いた通り問題なくソフトケースで持っていけました。
大事なのは
- 自転車用ケース→ハードもソフトも含まれてるのでOK
- 耐久性のある保護ケース→ビニール袋とかシートで包んだだけとか常識的に考えてダメに決まってるだろバカヤロウ
- 適切に収納されている→全部が収まっている
という意味合いです。電車の輪行と一緒ですね。
航空各社の規定まとめがあったので参考までに
ここまで準備したら、あとは当日を待つだけです。
→空港篇(後日アップ予定)に続く